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引用:ルックバック単行本
ルックバックのラストは言葉を発するシーンがありません。
京本が生きている世界はパラレルワールドだったのか、それとも藤野のただの妄想なのか。
美大で藤野に助けられた京本が描いた4コマ漫画は物語を象徴する扉の底の隙間から
再度そことは違う世界へと入り込むことになります。
「出てこないで!」と書かれた藤野が描いた4コマ漫画の一コマ目。
これはあのとき意図的にこの部分を扉の隙間から部屋の中へ入れたわけではありません。
しかし、藤野はあの時京本が部屋から出てこなければ死ぬことはなかったと悔やんでいます。
世界のあちこちで人の思惑によってこのように違う世界が無限に生まれていたらと考えると
とってもワクワクします笑。ドラえもんの世界であれば頻繁に起きていることですが。
並行宇宙や多元宇宙といった概念に似た世界観がタツキ先生の漫画にはあるように思います。
さて、それでは最終シーンを振り返っていきたいと思います。
現実と未来に向けて
扉を開けると
京本が描いた4コマ漫画が再び扉の底にすべりこみ情景が元の世界に戻ります。
そこには部屋の前で座り込みうなだれている藤野。
藤野の元に届いた京本が描いた4コマ漫画。とっても不思議な気持ちになります。
内容が、まるで事件が起きることが分かっていてそのことに対しての願望が表れているかのよう。
現実世界でもこんなことってたまにありますよね?ないです?笑
漫画を読んでハッとする藤野。もしかしたら京本が部屋の中にいるのでは。。
扉を開けるシーン。扉というものに先生はなにかしら特別な思い入れがあるのでしょうか。
藤野歩
当然京本はおらず、もぬけの殻となった部屋。窓が開いていることでガラスに張られた漫画が
剥がれて飛び、偶然扉の底から部屋を出て藤野の元に届いた模様。
シャークキックの単行本が沢山並んでいます。同じ巻が複数あり、アンケートハガキらしきものも。
美大生になった京本はいつまでもずっと藤野の一番の大ファンだったのですね。
振り返る藤野、そこには、あの時サインをしたもっぺが壁に掛けられていました。
「藤野歩」とサインされたモッペ。藤野の名前は、歩。
「だいたい漫画ってさあ・・私、描くのはまったく好きじゃないんだよね」
「じゃあ藤野ちゃんはなんで描いてるの?」
最初のファン
初めての原稿を京本に見せている藤野。
京本は満面の笑みで作品を褒め称えています。
漫画を一緒に描き始め、喜怒哀楽を共に過ごした日々が思い起こされます。
笑い転げる京本(扉画像)。笑い転げる京本をイタズラ心に満ちた顔で見つめる藤野。
そう、間違いなくふたりはその時を過ごし、京本は死んだのです。
様々な思いを胸に、一人で泣く藤野。今、藤野は京本の気持ちで自身の漫画を読んでいます。
歩を進める
京本の部屋で泣きながら自身の漫画を読む藤野。
藤野は立ち上がり、京本の家を後にします。
休載中だった漫画を描き始める決意をし、歩み出します。
京本から届いた4コマ漫画をお守りのようにデスクの目の前に貼り付ける藤野。
黙々と漫画を描く日々が続きます。京本の思いを胸に。
まとめ
ルックバックに感銘を受けて、早速感想を書こうと思い始めてから
いつのまにか20日間が経っていました。時が流れるのは早いものですね。
たくさんの方々がこの読み切り漫画の感想を書かれていますが、
それだけ人の心に突き刺さるなにかがこの物語にはあると私は思っています。
人の死やドアの扉、特殊なキャラクター達、タツキ先生のメッセージは
どの漫画にも共通しているものがありますが一つとして同じ漫画がありません。
しかし、私が恐縮ながら共通していると思っていること、
それは「美」ではないでしょうか。作品のひとつひとつに美しさを感じます。
チェンソーマンのアニメと第二部、始まるのが楽しみです。
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