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引用:ヒトナー|少年ジャンプ+ ネタバレ有りご注意ください
少年ジャンプ+は無料で読める電子書籍です。
ジャンプ+週刊連載の中でも花形作品である「スパイファミリー」や「チェンソーマン」、最近アニメ化された「推しの子」など「週刊少年ジャンプ」のコンテンツをすでに超えているといっても過言ではないほどの、充実すぎる作品群が特徴です。
上記3つの漫画はどれも推せる、私もとても好きな漫画ですが、その他の作品にもキラリと光るものが多いです。例えば「正反対な君と僕」、「姫様拷問の時間です」、「ダンダダン」、「バンオウ」、「筋肉島」、「刃ノ眼」、「ふつうの軽音部」などなど、ここでは書ききれないほどの名作が生まれては、残念ながら消えていってもいます。
前置きが長くなりましたが、そんなジャンプ+の実は人気コンテンツである
『読切漫画』に凄い漫画が出てきましたのでご紹介します。
『ヒトナー』【hitoner】 著:屋宜知宏
まだ読んでいない方はぜひとも読んでみてください(リンク貼ってます)。絶対にハマりますから。世界観もストーリーも最高。やはり、本誌で連載を勝ち取った経験アリの先生方は覚悟感というか、やはり格が違う気がします。
本記事では、私個人的な振り返りとまとめをさせて頂いており、屋宜先生の過去作品のご紹介もさせて頂いております。もしヒトナーが連載されることになれば、私は間違いなくバズると確信しています!
ヒトナーのあらすじ
宇宙を超えて
「ヒト」が架空の生物として扱われている惑星が舞台。
1ヶ月前、「ヒト」が湖に不時着し、実際の姿を現しました。創作物の中でもマイナーなキャラクターだった「ヒト」が星中の注目を集めることになります。
言い伝えられていた「ヒト」の解説:頭部以外にはほとんど体毛が生えないおかしな姿。神話や昔話に登場する弱くてズルい空想上の化け物。
世間には、そんな「ヒト」を愛好する『ヒトナー』なる変わり者たちがいるとのことです。
トネリコ報道官
舞台は現在へ。場所は「ガルガン要塞」。物語の主人公でありヒロインのトネリコの登場です。女性の猫ですね。メガネをかけて理知的な印象からエリートであることを想像させます。
「気味の悪い姿」と心の中で言っていますが興味津々なようであまりにも「じーーーっ・・」と見ていたおかげで「ヒト」に高い高いをされてしまいます。簡単に高い高いされてて超かわいい。
猫好きな時点でこの漫画のとりこになる可能性はほぼ100%でしょう。それぐらい、この作品の作り手である屋宜先生はもふもふ系の動物キャラを描く天才です(個人的感想)。
実験で「ヒト」にペンを持たせてみると手の上で「くるペン」をする「ヒト」に臆面もなくじゃれついてしまうトネリコ女史。「何しとるんだ・・」のドリルのツッコミがとても冴えていますね。
トネリコが言うに、上の戦い(?)は最終的にはトネリコが勝った模様です。毎回じゃれつき過ぎて毛繕いをする猫、もといトネリコさんですがちゃんと研究熱心で気持ち悪いはずの「ヒト」に真正面から向き合い続けます。
「改めて見てもやはり気味が悪い」。ペタペタと手のひら(肉球)で触っていますが・・。これは、人間で言うとタコを触る感じでしょうか?なんか気持ち悪い感じだけどツンツンしちゃってる状況でしょうか。
最終的には「ヒト」に寄りかかって寝ちゃっています。これは想定されるのはタコではありませんね。そんなん気持ち悪すぎるので。ん〜アザラシとかに似た感じなのでしょうか。とにかく序盤は、トネリコさんの魅力が見事に描き切られています。
ケモよりも進化しているヒト
猫は撫でられると気持ちいいポイントがいくつかあります。それは、「アゴの下」や「おなか(猫によっては嫌がります)」、そして「腰をとんとん」です。そして嬉しい時のサインは尻尾をピーーーン!です。
ドリル博士によると「ヒト」の進化はケモ(この星での獣類の呼び方)の進化の先を行くと言っています。ケダモノからケモに進化してきた彼ら彼女らも「二足歩行」と「知能」を持ち合わせていますが、「ヒト」はより高次元での進化をすでに果たしている、とドリル博士は説きます。
ケモたちはヒトに撫でられるのが「気絶するぐらい気持ちがいい」(どんなだ!)ということで、超人気マッサージ屋さんかのようにみんな並んで待っています。細かい描写ですが、とにかく平和な感じでホンワカします。好きです。
中間報告会で発表されるヒトの図解について
「図解なのに服着せるの・・?」:
むき出しの肌はケモの情緒に悪影響をおよぼすおそれがあるため衣服着用(トネリコが身を持って実証。ぺたぺたと触ったすえ、寄りかかって寝てしまった)
「手、気になるなあ」:
腕部にいたっては性器も同然であることが判明したため黒塗りです
第一回中間報告会見
「身体機能的に得意な点は多々あれど、視覚以外の五感や筋力などは我々ケモより大きく劣る部分が多く」とトネリコが演説をしていますが、わざと波風が立たないよう「上」に向けて用の演説になっています。ドリル博士はあからさまに溜め息でとても不満そうです。
ライオンの姿でひと目見て「ちょい悪役」だと分かるラオン長官がその演説を聞いて「愉快なレポートだ」と揶揄しておりますが、こういうところはヒトもケモも同程度ですね。というメッセージがメインストーリーの中核であり、決して猫好きの猫好きのために在る漫画ではありません。
ラオン長官にヒトを化け物呼ばわりされて気分が悪いトネリコさん。「彼は非常に理知的で交流は連日とても有意義です」とラオンに述べています。ヒト社会よりも少しラフな感じのする上下関係感ですよね。
ラオンも怪訝な様子ではありますが特に突っかかってくる様子もなく、食べたり攻撃をすることもなく、確かに理知的でケダモノではない事は確か。とても興味深く面白い獣の進化したイメージです。
不機嫌だったドリル博士が嬉しそうにトネリコをからかいます。「・・・べつに・・」とトネリコのツンデレ具合が猫100%で萌えます。ヒトの研究を前向きに続ける意志を伝えるドリル博士。
ヒトの能力
ヒトの知能や能力を知るほどに驚愕していくケモたち。語学をあっという間に習得し、作業スピードなどはもうケモたちは追いつけないレベルになっています。
「これほど明瞭にコミュニケーションがとれるとは・・・!」やはり進化したとは言えどケモからするとヒトのコミュ力はレベルが高いものなのでしょうか。今後の現世の様子では、この能力が上がり続けるとはあまり思えませんが。。
ヒトの科学技術の高さに困惑し、世間に発表することに不安を感じているトネリコの前にラオンが現れます。「入念なのはいい事だがあまり待たせないでくれよ?」と意外にも大らかで優しい言葉です。しかし、これは強者の立場だから言える言葉なのでしょうね。
ヒトという未知なる研究対象にのめり込み過ぎてドリル博士が倒れてしまいました。宇宙日誌を読みふけり、とありますがちょっと量は大した事なさそうで、そこが逆にとてもリアルに感じます。動物にとったら文字を読むのは大変すぎる労力なんですね。。
「必然的に現場の管理が私に一括化されることになりました」「自己管理くらいしてくださいよ・・・」ほんと、もっともなご意見です。ほんとトネリコは猫なのに凄くしっかりしてますよね。キリッとした顔つきですし。
怖がられる存在とは
言葉は喋れないが、聞き取りと文書による意思疎通はマスターした様子のヒト。さすが宇宙飛行士に選ばれるだけあって、人間のなかでも非常に優秀だったのでしょうね。
ともあれ、トネリコは自分達よりもはるかに上位互換で在るとハッキリ分かってきた目の前のヒトを恐れるようになってきました。「これまでの扱いを彼はどう感じているのか」「我々を憎んでしまったでしょうか」「報復を考えてはいないでしょうか」「故郷の仲間を呼んで戦争だなんてことになったら・・・!」
怖くて彼のほうを見られなくなっている可哀想なトネリコさん。
場面が変わり、驚嘆するトネリコさん。
第1回「ヒト」特別監査 中止 および 緊急特別保安決議
「01号は殺処分する」
「な・・ぜ・・・?」「有害な病原菌を持っているようだ」
ラオン長官がようやくパワハラモードに入りました。しかし、これほど人間以上に人間らしい描写があるでしょうか。上への建前、理由はなんでもよいのです。
トネリコと同じようにラオンも自分達より高等な生物の存在を恐れているのです。
「上に立った生物は必ずその下を攻撃する!これは我々ケモ全体の安全の問題だ!」とラオン長官。一理あります。トネリコもラオンも自分達を守ろうとしているだけなのです。
少なからずヒトと関わりモフられまでしたトネリコは、処刑という結論にそう簡単には心が納得できません。しかし、ラオンのパワハラと強い語彙によりトネリコの主張は看破されてしまいます。
実家にて
とんでもなく可愛いこのページ。トネリコの実家での様子です。ご説明します。
・お家が可愛い
・母親がオーバーオールで可愛い
・方言がかわいい
・妹がJKで可愛い
・ヒトからの手紙で飛び起きてて可愛い
悩み苦しんだ先に帰る場所は「実家」。みなさんも実家という存在を大切に・・・。
「ヒトシ」という名で在ることが分かったヒトからの手紙には、旅の目的や覚悟、長い長い時間をかけて命を賭した旅であったこと、ハッチを開けた時の光景に生涯忘れない感情が在ったこと。そしてケモたちへの愛情を「ケモナー」と表現しています。
「今回のことがどんな結果になったとしても、私は皆さんに出会えたことを心から誇りに思っています。ありがとう。カナシマヒトシ」
目に涙を浮かべて家を飛び出すトネリコ。溢れる感情がトネリコの体を突き動かしました!
トネリコの演説
第1回「ヒト」特別監査 最終報告会
トネリコが一獣(ひとり)のケモとして、ひとりの友達を助けるために立ち上がります。ラオン長官が喚いていますが、モヒカンのクマさんに取り押さえられていますね。だいぶ格上の偉いケモだと思うのですが大丈夫なのでしょうか。
「彼は今・・ひとりぼっちです」
「彼にはもう故郷に帰る街はありません。自分と同じヒトには二度と会えない」
「それを覚悟して命をかけ新天地を見るために、片道の決死の冒険に出たのです!」
「旅の果てで出会った私たちを『隣人』と認めてくれたからです」
「そんな彼を・・宇宙の向こうよりも遠くから来た友を・・!」
「身体のつくりが違うから、種が違うから、自分たちより進化してたら嫌だから・・・!」
「見えないところでコロしてしまう国なんて、街なんて・・・!!」
「彼のことを見捨ててしまったら我々はその時、ケダモノに戻ってしまうのです!!」
本当によく頑張りました。私はトネリコ女史に拍手をお送りしたいです。友のために、よくぞ言い切ってくれました。しかし、あくまで人ごとと捉える野次馬はどこにでもいます。
「ヒトナーなんてケモとして恥ずかしくないのか!?」というヤジ発言に対して、
「ほんなもんケモの勝手じゃろがい!!!」
思いっきり「シャーーー!!!」しちゃいました笑。しかもついこの前までトネリコさんも同じことを言っていましたしね。まあ、このあともしばらくニャガニャガと怒り続けていましたが、面白いし可愛いので許してあげてやって欲しいです。(私、猫好きなので)
その後
独房のようなところから出されるヒトシ。外では、ヒトシが友達として認識しているであろうドリル博士が待ってくれていました。
礼服が、この星に始めに登場した時の宇宙服なことにケモたちの心遣いを感じられホッコリします。
そして、異星「地球」の外交官と認定されて無期限の滞在を許可されることになったのです。
法律上も同等の扱いを受けることに認定された「ヒト」。ヒトシにお詫びをするトネリコ。
「ヒト」サル種に近い哺乳類動物、ってなかなか面白いですね。
「これからは仕事仲間ですね、ヒトシさん」ってもうほんとエモいわ〜エモすぎる言葉です。
「頭部以外、体毛はほとんどなく、身体の重心の直上に頭がある正直立二足歩行によって活動する」
「極めて知能が高くそれに伴って発達した前肢で文字を扱い」
「声帯の形が著しく異なるため、発音は完璧ではないが・・」
「我々の言葉も話せる、遠く離れた世界からやってきた、進化の盟友である。」
by.Drドリル
「ありがとウ」とヒトシに言葉で直接言ってもらってと〜っても嬉しいトネリコ。
最高にハッピーな終わり方ですね♪
まとめ
どんな生物でもしばらく一緒にいると愛着が湧いてきて情も移る。そしてそれは友情に変わり、敵意がないことさえ分かればお互いがいくらでもプラスの関係になり合えることを教えてくれる非常に深いテーマの漫画だったと解釈しています。
実際はただの猫好きで、トネリコに一瞬でハマっただけですが。うそ、本当の本当に今後のストーリーを入念に組み立てられたらこの絵と雰囲気はバズること間違いなしと漫画読者レベル高めの私は、そう強く思います。
そしてみなさまに朗報です。
トネリコに勝るとも劣らないキャラクターが、「アイアンナイトのユキ」です。トネリコと同じくモフモフ系です。私もそうですが、結構根強いファンがいて惜しまれつつの終了となったアイアンアイトをどうぞ電子書籍でお買い求めください!!
最後に、本作を通して感動と最高の癒しをご提供してくださった、
「ジャンプ+」と屋宜知宏先生に感謝を申し上げます。
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